2013年6月7日金曜日

直木三十五・作『南国太平記』と嶋津栄翁


 出典:篤姫を生んだ鹿児島こそ
    スメル八千年帝国の理想郷だった
   『言語復原史学会:加治木義博』
    KKロングセラーズ
    245~246頁

 「13章 篤姫を生んだ血と歴史と環境

 《直木三十五・作『南国太平記』と嶋津栄翁
 「直木三十五・作『南国太平記』と嶋津栄翁


 篤姫の血族残らず巻き込んで渦巻いた、

 巨大なカタストロフィ

 「お由羅騒動」地獄について触れておこう。

 それは昭和のはじめ、

 まだ戦争の匂いにすら気付かない平和な国民を

 夢中にさせた毎日新聞の連載小説、

 直木三十五・作『南国太平記』の主題になった。

 この事件を宮尾さんは、こう観ている。

 「それを一人強く感じたのは、篤姫十二歳の秋、

  今和泉家が危急に瀕したときで、

  この弘化四年という年は本家の世にいう

  お由羅騒動の紛擾がようやく激しくなった頃であった。

  薩摩藩襲封をめぐって、

  世子の斉彬派と側室お由羅の方の腹に生れた

  久光を擁立しようとする派とに分れ、

  背後には二十五代重豪(しげひで)以来の深刻な財政難があり、

  四家や一所持ち分家にとって極めて過し難い

  不安定な時代だったといえようか。」

 「ここでお由羅騒動、一名嘉永朋党事件とも呼ぶ

  この紛争のあらましをのべておくと、……

  重豪は八十九歳まで長寿を保った藩主で、

  子女多く、

  その第二女茂姫は、徳川十一代将軍家斉夫人となり、

  一門栄え、ために栄翁と称された人である。

  進取豪胆の気に富み、

  若い頃からオランダ語を学び、

  外国の商館員と親交をもち、また驕奢を好み、

  薩摩藩の文化の基礎は重豪が作りあげたという説もある。」

 私(加治木義博)の家に伝わる彼の遺品の中に、

 ここに載せた彼の著書『鳥名便覧』がある。

 文政十三年春に完成したもので、

 彼自身が全部調べて手書きしたもので

 四百十五種の和名、俗名、方言名、別名、

 原産地での原名、特徴、原産地、

 また、その名が謡曲などに登場して有名などと解説も書く。

 これを見ると、

 当時の人とは思えないほどの科学者的素質が見え、

 単なる浪費者だったとは思えない。

 では何に巨額の大金が使われたのであろう?

 「写真」栄翁嶋津重豪著『鳥名便覧』(加治木義博蔵)

 《スメル(シュメール)文明
 「スメル(シュメール)文明

 《パーリ語辞典
 「パーリ語辞典

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